EVMチェーンはすでにチェーン戦争で勝利したのか？

Apple 対 Android、Windows 対 UNIXは技術的対立の典型例であり、多くの点でSolanaの統合エコシステムとEthereumのモジュールブロックチェーンの衝突に似ているとHelius (Solana RPCプロバイダー) のCEO Mert Mumtazは言及しています。

今までの自由市場の技術競争において、リーダーが長期的に完全な市場優位を保つことはありませんでした。

市場の95％を占めた技術を見たことがありません。しかしながら、多くの人々は相対的な市場シェアという点で、今後5年から10年の間にさらにEVMが成長し続けることに賭けています。Windowsでさえ、その支配力は長くは続かなかったことを思い出す必要があるでしょう。
Solana Virtual Machine（SVM）やAptosのMoveVMのようなEVMの競合は 、極めて市場シェアが低く歪みが生じていると100％の確信を持っています。市場シェアの95％がEVMというようなことは、10年先までずっと続くということはありえない。

Mert MumtazはLightspeedのポッドキャスト（Spotify/Apple）

EVMの勝利宣言はまだ早い

Mert Mumtazは、特にSVMの人気が高まっており、Eclipse、Firedancer、さらにはVisaのような企業も含め、幅広い開発が行われていると見ている。

SVMとMoveVMは 「客観的に見てEVMよりも優れた技術であり、ブロックチェーンのモジュール論文を通じても流通するようになってきている」と話しています。

Solanaのような統合されたチェーンは、実のところ多くの点でモジュール化されています。

「異なる構成要素があり、異なるコア・チームがそれに取り組んでいる。すべて単一のメッセージ・バスに統合されているだけです。モジュラーであることに変わりはないです。ただ、特定の構成要素をアウトソースしていないだけです」。

ソフトウェアの歴史では常にそうであったように、統合型アプローチもモジュール重視のアプローチも、いくつかのトレードオフに直面しなければならない、と彼は話します。「歴史上、統合技術は非常に高い成功を収めてきました。モジュールも、モノシリックも同様です。つまりどちらも機能するということです」。

Mert Mumtazは、レイヤー2がブロックチェーンのスケーリング・ソリューションとして選ばれ、すでに 勝利したというシナリオを批判しています。「彼らは何を勝ち取ったのでしょうか？」

「勝利を宣言する時期ではないと思います。引き続き開発を続けましょう。」

Mert Mumtazによれば、状態圧縮技術は「基本的にRPC仕様そのものに組み込まれているインフラの中核部分」だという。状態圧縮のようなイノベーションは、システムがより統合されているため、チェーンに迅速に追加することができる、とMert Mumtazは言う

Mumtaz氏によれば、モジュール支持者の中には、SVMは 「技術構成要素の異なる部分で並行してイノベーションを起こす」ことができないと批判する人もいるという。

「私が率いているHeliusはインフラストラクチャー企業であり、まさにそのようなことを行っている他のチームと協力している。」